技術情報

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Technical Information

2021/09/15
高温イナートガスオーブンの機能・性能向上

高温イナートガスオーブンの機能・性能向上

 
【光洋サーモシステムの高温イナートガスオーブン】
  弊社の高温イナートガスオーブン:INHシリーズは、
  30年以上にわたりお客様からご好評を頂いている
  ロングセラーモデルです。
  この度、近年の市場ニーズにお応えすべく、
  シリーズのうちの2機種(INH-51、INH-100)を
  モデルチェンジしましたので、ご紹介します。
 
新型機 INH-51N2

【モデルチェンジによる機能・性能のアップ】
  @生産性向上
    炉内構造の改良及び温度分布性能の向上によって有効容積が広くなり(当社従来機比1.7倍)、
    生産性の向上、ランニングコスト及びCO2排出量削減を実現しました。
    また、冷却経路の見直しにより冷却性能が向上。降温時間が短くなりました。
  A安全性向上
    扉のロック動作を自動化するとともにロックを強化。簡単操作で自動的、且つ安全・確実に
    ロックされます。(安全増し仕様(爆発燃焼対策仕様)のみ)
  B操作性・視認性の向上
    プログラマブルコントローラ機能等をタッチパネルに内蔵させることにより、操作性や視認性が
    向上しました。
  C生産状況の見える化
    タッチパネルに蓄積されたデータをCSV形式に変換し、USBメモリ等を経由してパソコンに
    転送することが可能となりました。

 
INH-51 従来機と新型機の比較
     
項目従来機 INH-51CD 新型機 INH-51N2 従来機比
槽内寸法(mm)
W×D×H
800×800×800
有効寸法(mm)
W×D×H
540×540×540 640×640×640 有効容積1.7倍
消費電力
※注1
17.3MW/年 12.2MW/年 5.1MW/年の削減
CO2排出量
※注1、注2
8.1トン/年 5.7トン/年 2.4トン/年の削減
冷却時間(空炉 参考値)
600℃ → 100℃
267分 237分 30分の短縮
 
INH-100 従来機と新型機の比較
     
項目従来機 INH-100CD 新型機 INH-100N2 従来機比
槽内寸法(mm)
W×D×H
1000×1000×1000
有効寸法(mm)
W×D×H
670×670×670 800×800×800 有効容積1.7倍
消費電力
※注1
25.4MW/年 15.1MW/年 10.3MW/年の削減
CO2排出量
※注1、注2
11.9トン/年 7.1トン/年 4.8トン/年の削減
冷却時間(空炉 参考値)
600℃ → 100℃
330分 280分 50分の短縮
   注1:同じ量の処理品を処理した場合の比較
      処理:セラミック部品の脱脂
   注2:環境省2020年度の温室効果ガス排出量算定代替値(0.47kg-Co2/kWh)で算出。

 



【製品情報】
   高温イナートガスオーブン INHシリーズ
  ・INH-51N2
  ・INH-100N2

事前テストや性能評価を行って頂けるよう、今回ご紹介した新型機2機種のデモ機をご用意しております。
お気軽にこちらからご相談下さい。
また、商品や技術に関するお問い合わせ、ご購入検討につきましては、こちらまでお問い合わせ下さい。





2020/07/20
冷却時間の短縮で生産性向上を実現するINLオーブン

冷却時間の短縮で生産性向上を実現するINLオーブン

【光洋サーモシステムのイナートガスオーブン】
大気オーブンの製造で培った基礎技術を発展させ、イナートガスオーブンやクリーンオーブンを開発。
現在では4000台以上のオーブンを出荷しています。
当社オーブンの主力製品であるイナートガスオーブンは、独自のチャンバー構造とシール技術で、
残存酸素濃度20ppmの低酸素雰囲気を実現。温度均一性・安定性・再現性に優れているため、
電子部品製造だけでなく、様々な産業用途や実験・開発用としてもご使用いただいています。
最高600℃までの熱処理が可能なINHシリーズと、最高350℃までのINLシリーズをラインアップしています。

【INLシリーズ・イナートガスオーブン】
350℃仕様、低価格でより汎用性の高いINLシリーズは、実験開発やサンプル品製作に最適です。
しかしながら、標準仕様では装置機能を必要最小限に絞り込んでいるため、生産用途で使用すると、
処理時間が長くアウトプットを増やせないという悩みがありました。
その解決手段として、処理時間の短縮で生産効率向上が可能な冷却機構付きモデルを紹介します。

【冷却機構付きイナートガスオーブン・INL-60N1C】
冷却ブロアによる炉外冷却機構の採用で、炉内雰囲気に影響を与えることなく、急速な冷却が可能。
大幅な冷却時間の短縮(約200分短縮※)を実現しました。
[冷却時間の短縮で生産性を向上]
(冷却機構無しモデル/冷却時間:約5時間(300分) ⇒ 冷却機構付きモデル/冷却時間:約100分)※
※空炉における参考値

【処理用途例】
・チョークコイルのアニール
・GaNデバイスの信頼性試験
・樹脂フィルムの収縮処理
・ポリカーボネートの加熱試験
・PEEK材のアニール
・ガラス基板塗布膜の焼成テスト
・フレシキブルディスプレイ基板用透明ポリイミド樹脂の実験開発
・チップ抵抗材料の焼成

商品や技術に関するお問い合わせは、こちらまでお問合せください。


  • INLシリーズ イナートガスオーブン

  • 冷却機構の設置有無による冷却時間比較


2020/03/16
有効容積倍増で応用範囲拡げた真空パージ式ボックス炉

有効容積倍増で応用範囲拡げた真空パージ式ボックス炉

【真空パージ式ボックス炉 μBF】
小型ボックス炉 KBFシリーズに真空パージ機能、ガス置換機能をプラスしたセミオーダータイプの
箱型電気炉(ボックス炉)です。
真空パージを行うことで炉内ガス雰囲気の置換を短時間で行うことが可能。水素ガスを導入すれば、
還元雰囲気の熱処理炉としても使用できます。金属開発テストや電子セラミックスの脱バインダーや
焼成、二次電池開発他、多目的用途での熱処理が可能です。
生産設備製造で蓄積した技術を展開し、高い信頼性と安全性のμBFシリーズ(ミュービーエフ)は、
多くのお客様にご好評いただいております。

【有効容積拡大への挑戦】
実験設備の目的のひとつとして手軽さが求められ、小型でリーズナブル価格の実験炉が主流ですが、
処理品を、実験設備の許容できる有効寸法に合わせる必要があり、実験に制限が生じるという課題が
ありました。そこで、当社では実験の汎用性を高めた、より使い易い実験炉を目指して、有効容積の
拡大に取り組みました。
自社製造しているモルダサーム®ヒータ(MTヒータ)をμBF炉に最適化するように再設計。
断熱構造・形状とヒータ出力配分を見直しました。また、制御ポイントとゾーン制御数の最適化により、
温度均一性領域を拡大。これにより処理有効容積の大幅な拡大を実現しました。(従来機種比:200%)

【得られる効果】
[実験の応用範囲拡大]
・有効容積の拡大により、大型サイズの処理品や複数テスト同時処理他、実験の応用範囲が拡大
・炉内有効寸法:200(W)×200(H)×200(D)(従来機種)⇒200(W)×200(H)×400(D)(新機種)
[熱処理工程の効率化※]
・有効容積の拡大により、実験やサンプル品製作等で1回に装入する処理品を増やすことが可能となり、
 熱処理工程の効率化による、リードタイム短縮やランニングコスト削減を実現
※炉内有効寸法と処理サイズの適合状況により、効率化度合は異なります。

【製品情報】
真空パージ式ボックス炉 μBF-TVP
・最高使用温度:1000℃
・常用使用温度範囲:400〜900℃
・炉内有効寸法:200(W)×200(H)×400(D)
・炉内耐荷重 :10kg
・処理可能雰囲気:N₂, H₂, Ar, Air, 真空※
 ※真空下での処理も可能ですので、お問い合わせください。
・主要オプション:雰囲気撹拌ファン、酸素濃度計他
・デモ機あり

デモ依頼や商品に関するお問い合わせは、こちらまでお問合せください。

「All-FitμBF近日発売」


  • 多目的雰囲気実験炉 μBF-TVP



2019/09/18
実験開発や少量生産が可能なマイクロ波加熱装置

実験開発や少量生産が可能なマイクロ波加熱装置

【マイクロ波を使用した加熱装置】
マイクロ波とは、波長が1mから1mm(周波数が300MHz〜300GHz)の電磁波です。
衛星放送やレーダーなどの通信用やGPSによる測位システムで使用されていますが、
異なる用途では、加熱機器として家庭用電子レンジが一般的に認知されています。

熱を運ぶ方法(エネルギーの流れ)には、熱移動の3原則と言われる熱伝導、対流、放射
の3種類がありますが、マイクロ波の加熱方法は、放射加熱のひとつとして分類されます。
熱伝導と対流による加熱では、被加熱物を加熱するために、熱を伝えるための媒体を、
加熱する必要があるのに対し、マイクロ波等の放射加熱では、被加熱物が電磁波を吸収して、
発熱するので、熱を伝える媒体が不要(真空中でも)であり、エネルギー効率の高い加熱方式です。

◇マイクロ波加熱の特徴◇
・内部加熱による温度均一性の向上
  マイクロ波が被加熱物の内部まで届き、直接加熱するので、
  肉厚や低熱伝導率の処理品も内部まで均一加熱が可能
・選択加熱によるエネルギーの効率的な利用
  マイクロ波を吸収する材料のみを選択的に加熱できるので、
  炉体構造物などを加熱する必要がなく、エネルギーの効率的な利用が可能

しかしながら、被加熱物の物性により、マイクロ波の吸収率が大きく異なるという特性があるため、
被加熱物に対するマイクロ波の吸収・発熱の確認テストや条件再設定に伴う製品検証が必要となります。
また、ハード面ではマイクロ波を発生させるマグネトロンや電子回路他、従来の加熱機器と比べ
構造の複雑化とコスト問題が生じやすいという側面があり、産業界全体では、
マイクロ波加熱の採用障壁となっています。

【光洋サーモシステムのマイクロ波加熱装置】
独自の加熱室構造とマイクロ波の出力を最適制御する監視システム(特許取得済)により、
装置構造の簡素化と高効率化を図り、装置の小型化と低コスト化を実現しました。
当社デモルームで、被加熱物に対するマイクロ波加熱の適合性や加熱効率を実証することが可能です。
※まずは製品テストをご依頼ください。

【得られる効果】
[生産性の向上※]
・被加熱物を直接加熱することで加熱効率が向上し、処理時間が短縮
(テスト例)セラミック部品の高温処理(800〜1000℃)の場合、処理時間が従来比1/4に短縮
※処理する材料等により効果の度合が異なります。まずはデモ機で効果をお試しください。
[ランニングコストと環境負荷の低減※]
・被加熱物の直接加熱により処理時間が短縮し、省エネ化を実現
(上記セラミック部品のテスト例)
 ◇消費電力・CO2排出量削減:従来比△81%/処理単位当たり

【被加熱物の適合性】
■マイクロ波加熱に適した材料例
・誘電体(セラミックス、ゴム、プラスチック)
・半導体(カーボン、シリコン、炭化ケイ素)
・磁性体(フェライト、マグネタイト)
・極性溶媒(水、アルコール)
■適さない材料例
・導体※(鉄、銅、アルミニウム)
 ※薄膜や微粉は加熱可能な場合があります。
・誘電損失が小さい誘電体(石英、PTFE、ポリエチレン)
・非極性溶媒(トルエン、キシレン)

【製品情報】
マイクロ波加熱装置 MW-BM1502-00
・最高使用温度:1200℃
・マイクロ波出力:3kW
・マイクロ波周波数:2.45GHz
・マイクロ波撹拌:スターラ(回転式ファン)
・温度制御:放射温度計を使用した加熱物温度制御
・最大処理物寸法:Φ500mm×100t×10kg
・主要オプション:マグネトロン出力アップ、雰囲気処理(N2/Air)、加熱ボックス※
 ※高温処理時、低温域でマイクロ波を吸収しない材質を加熱する場合に使用します。
・デモ機あり

デモ依頼や商品に関するお問い合わせは、こちらまでお問合せください。


  • マイクロ波加熱装置