技術情報

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Technical Information

2019/10/11
廃熱回収で環境負荷を低減するFPD用熱処理装置

廃熱回収で環境負荷を低減するFPD用熱処理装置

【FPD製造に必要な熱処理とは】
FPD(フラット・パネル・ディスプレイ)は、薄型映像表示装置の総称で、一般的な表示装置として、
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパなどがあります。
FPDは薄く透明なガラスやフィルム基板上に駆動回路や発色用の薄膜を形成し製造されますが、
その様々な工程で熱処理が行われています。

主な熱処理としては、レジストや保護膜、貼り合わせ用接着剤の硬化やアニール等があり、
一般的には、100〜500℃の温度で熱処理されます。
その中でも、最も熱処理工程が多く必要とされる処理は、液晶ディスプレイの発色を行うための、
カラーフィルタと呼ばれる前面基板の成膜処理で、ガラス基板上に、赤・緑・青(RGB)3色の
カラーパターン形成を行います。当社は、このカラーフィルタ工程を含め、1500台以上の
高品質なディスプレイ製造用熱処理装置を市場供給しています。

【カラーフィルタ製造における熱処理の課題と問題点】
一般的なカラーフィルタ製造では、3色のカラーレジストと、混色を防ぐためのブラックマトリクス(BM)を、
写真現像技術を応用したフォトリソと呼ばれる工程(レジスト塗布・乾燥⇒マスク露光⇒現像)で
ガラス基板上に1パターンずつ形成します。
その後、フォトリソ工程の完了したカラーレジスト中の溶剤、水分の除去、残存感光剤の熱架橋、
基板との密着性・耐食性を高めるためにポストベーク(焼き)を行います。
ポストベーク処理中に、カラーレジストから様々なガスが発生し、そのガスが低温部分で昇華物となり、
パーティクル汚染や歩留まり低下の原因となります。昇華物の漏洩を低減するために熱処理装置の
空気循環流の最適化と発生ガス濃度の希釈を行いますが、希釈用フレッシュエアを処理温度まで
加熱する必要があり、消費エネルギーの増大を招いています。

【解決手段】
新開発の熱交換システムを採用し、装置から排出する換気雰囲気の廃熱を利用して、
希釈用のフレッシュエアの予熱を行います。

【得られる効果】
[省エネルギー化]
・廃熱回収により、希釈用フレッシュエアの加熱に必要なエネルギーを低減
◇消費電力低減 :毎時△26kW(約14%低減)※
◇ランニングコスト低減 :△237万円/年※
◇CO2排出量低減 :△140ton/年※
※効果例の条件
装置型式 :CCBS-2-4082
処理基板サイズ:G8(2200mm×2500mm)
生産量  :60,000枚/月×12ヵ月/年
稼働時間 :24時間/日×346日/年
電力単価 :11円/kWh(装置設置諸国の代表単価を日本円換算)
CO2排出係数:0.00065ton-CO2/kWh (装置設置諸国の代表値)
※代表例を元にした想定計算値であり、実際の状態を保証するものではありません。
[メンテナンス性の向上]
・廃熱回収機器に付着する昇華物を抑え、メンテナンスフリーを実現
 排気流路の低温部分には昇華物が付着し、熱交換率の低下や排気管の目詰まりが生じるので、
 機能維持するための頻繁なメンテナンスが必要でした。
 新開発の熱交換システムは、流路を通過する排気温度と熱交換率を最適化設計することで、
 メンテナンスフリーで安定した廃熱回収を可能としました。

【製品情報】
枚葉式クリーンオーブンCCBSシリーズ

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  • 枚葉式クリーンオーブン CCBSシリーズ

  • 炉体側面に接続された廃熱回収機器